JaSIA - グローバル化に即した資産評価制度の普及・促進により、国際競争力強化に寄与します。

ABL協会 ABL勉強会講演

去る10月29日に、前ASA会長で、機械設備資格講座のインストラクターでもあるLeslie MilesがABL協会にて講演を行いました。この背景は以下の通りです。

来年の3月末に金融円滑化法が修了しますが、同法により返済が延期された銀行貸付件数は360万で金額は80兆円で、最低でもその10%程度が問題債権となる可能性がある(従って銀行はこのままでは借換を認められない)といわれており、現在その出口戦略が銀行・金融業界では大きな問題となっています。そこで現在これらの融資先の信用補完の一つの有力な手法としてABL(動産担保融資)が注目され、経産省、金融庁もこれを強力に進めようとしておりますが、なかなか思ったような進展を見ておりません。

米国でABLが始まったのは、未だ73年のオイルショックによる不況を引きずる70年代末で、中小企業向けの与信延長・拡大のニーズに対する新たな信用補完の方法として活用され始めたのです。今では米国の銀行融資の20%超をABLが占めるに至っています。米国のABLの発展に大きく寄与したのが評価サービスといわれており、Miles氏の評価会社がまさにこの分野の評価サービスを創設し、彼の会社が急成長した大きな理由でもあります。今回の講演のテーマは、米国のABLの黎明期に資産評価サービスが果たした役割を説明するもので、日本の現状にぴったりの講演内容で、皆様の関心も高く、経産省、金融庁からも担当者が多数参加していました。

添付は、今回のABL協会での勉強会のお知らせと、Miles による講演内容の概要です。

わが国に於けるABLの動向には、皆様も是非注目して頂きたいと思います。なお、協会では来年の初頭に、ABL融資の為に開発された在庫評価・管理(ME206)のコースを提供する予定にしております。会員の皆様には優待にて受講頂く予定ですので、ご参加をお待ちしております。
ABL勉強会おしらせ
ABL勉強会講演内容概要